人生で一度の「成人式」に、どんな着物を着ようかなと楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。
成人式は女性にとっては特別なもので、今まで着たことのないような華やかな振り袖に身を包み育ててくれた両親へ感謝の気持ちを伝える日でもあります。
成人式の着物にもたくさんの種類がありますし、選び方のポイントやレンタルする場合の注意点について説明したいと思います。
似合う成人式の着物は人それぞれ違うもの
成人式の着物(振り袖)は決して安いものではないからこそ、できるだけ慎重に選びたいものですよね。
着物の種類もたくさんありますし、そのときのトレンドの柄や色はもちろん好みのデザインの着物などもあると思います。
流行っているからといってそれが自分に似合うとは限りません。
顔立ちだったり雰囲気で似合う着物の色も違いますし、成人式の着物選びで失敗してしまうと一生後悔することになります。
成人式を迎える女性の数だけ、それぞれに似合う着物の種類が違うということも覚えておいてくださいね。
そのため、試着せずに選んだり友達と同じデザインの着物にするなどの理由で選んでしまうと失敗することもあります。
成人式向けの着物の選びの3つポイント
成人式向けの着物を選ぶときにどうしたらいいのでしょうか。
着物を選ぶ際に重視して欲しいポイントについてご紹介していきたいと思います。
1.肌の色に合わせて着物の色を選ぶ
日本人の肌の色は全体的に黄色みがかった人が多い傾向にあります。
もちろん、なかには色白の人もいれば色黒の人のいます。
黄色みの強い肌なのか、それとも青みがかった白肌なのかによっても似合う色が変わります。
実際に着物をあわせてみて自分にはどんな色があっているのかを、確認してみるといいかもしれません。
その人の持っているイメージによっても着物の色は変わります。
例えば柔和で優しい印象の女性にはパステルカラー(マカロンカラー)の着物も似合いますし、顔立ちがはっきりしている人の場合は濃い原色などの着物も着こなせます。
普段着ている洋服の傾向なども含め、肌の色にあった着物の色を選ぶようにしてくださいね。
2.体格にあった柄や色選びをする
あなたの体格に合わせた着物を選ぶのもポイントです。
もともと身長が高く大柄な人が着る着物と、小柄な人が着る着物では面積の幅が違うので、同じ柄を着ていても印象が全く変わります。
そのため、着物を合わせてみないとどれが自分にあっているのか、判断するのは難しいのではないでしょうか。
逆に痩せ型で体のボリュームが少ない人は、パステル調だったり淡い色味のボリューム感のある色や柄を選ぶのがおすすめです。
濃い色を選んでしまうと余計に細く見えてしまいます。また小柄な人は細かい柄のデザインのものを選ぶとすっきりと見えますし、背の高い人は全体に柄が入っているものもかっこよく着こなせます。
小さな柄よりも大きな柄のほうがおしゃれに着こなせます。
そのときの流行だけで選ぶのではなく、自分の身長や体格に合わせた着物選びも重要です。
成人式では前撮りも含め、全体の写真を撮ることが多いのでバランスを大切にしてくださいね。
3.なりたいイメージから選ぶ
成人式の着物を通してどんな印象になりたいのか、自分なりに考え検討することも必要です。
たくさんの着物のなかで絶対に譲れないポイントなどのこだわりを明確にしておくと、実際に現物を見たときにもイメージしやすく決められますよ。
また、着物を選ぶ時に家族の意見や店員さんの意見を参考にしてみてもいいと思います。
例えば、あなたが着たいと思っている着物の色が似合っているのかどうか、家族に率直な意見を聞いて決めることもできます。
一生に残る大切な成人式だからこそ納得できる着物を選びましょう。
成人式の着物は質の良いものを選ぶこと
成人式の着物は色や柄だけでなく、生地の質の良さも含め検討するようにしてください。
予算的な問題もあるとは思いますが、良い振り袖を選びましょう。
例えば成人式の着物の生地には「正絹」と「ポリエステル」の2種類があります。
正絹はとても高価なもので、シルク100%で作られていて、肌触りもよく触れたときの柔らかさも特徴です。
仕立てもとても贅沢なものです。
高級とされる着物はこの正絹製のものがほとんどです。
それに対してポリエステル素材の着物は化学繊維でできています。
ポリエステル素材は安価で着物の種類も多いのですが、見栄えや触れたときの質感は正絹と比べると劣ります。
また着物を染める方法によっても見た目の高級感が変わります。
型染めや手描染めは昔ながらの手法による方法になり、一つ一つ職人が丁寧に作っているものです。
そのためお値段も高めになります。
安価な着物になると、インクジェットによる大量生産のものもあります。
予算のことも含め、どこまでこだわりぬいた着物にするのか考えるようにしましょう。
成人式の着物はどうする?購入?レンタル
成人式の着物を選ぶ時に購入するべきか、レンタルにするべきか迷っている人もいると思います。
レンタルを選ぶかどうかの基準にしてほしいのが「成人式以外にも着用する予定があるのかどうか」です。
例えば結婚式や初詣など、成人式以外にも振り袖を着る機会があるなら、購入する方がお得です。
逆に、成人式ぐらいでしか振り袖を着用する予定がないのなら、レンタルのほうが断然お得になります。
着物によってはさらに高額のもありますが、3回以上着る機会があるのなら購入してしまったほうがお得とも考えられます。
成人式の着物を購入したときのメリット・デメリット
購入したときのメリットは、あなたのサイズ感ピッタリに着物を仕立ててくれることです。
そのため着心地の良さも抜群ですし、後ろ姿を見ても美しい特徴があります。
さらに、高級な着物を購入して、子どもや孫の代まで受け継がせることもできます。
デメリットとしては、成人式の着物を購入した場合、着用後のクリーニング、収納場所などのアフターメンテナンスの面も考えなくてはいけないことです。
メンテナンスの手間や費用面も含め、検討するようにしましょう。
成人式の着物をレンタルしたときのメリット・デメリット
レンタルを選んだときのメリットは、アフターメンテナンスや保管場所などを一切気にする必要がないことです。
さらに、成人式が終わったあとは返却するだけなので手軽に借りられるのもメリットです。
また、そのときの気分だったり流行りに合わせた着物が選べるので、長く使うことを考慮したデザイン選びをする必要もありません。
年齢を重ねるごとに好みも変わりますし、そのときの好きなデザインを選べるのもレンタルの良さですね。
ただしレンタルの場合、あなたにぴったりのサイズとは言えないため、デザインが限られてしまうことがあります。
どちらにもメリット・デメリットはありますので、総体的に判断したうえでどちらがあなたに合っているのか決めてください。
成人式の着物をレンタルする流れは?
成人式の着物をレンタルする為には、取り扱いショップの展示会などに足を運びます。
事前に来店予約が必要なお店もありますので、どのように予約を取ったらいいのか確認しておきます。
そもそもレンタル店では、時期によって着物の在庫が多い月もあれば少ない月もあります。
成人式の2年前にあたる4月・8月と成人式1年前にあたる1月に着物レンタルのピークを迎えます。
レンタル着物は成人式が終わり、クリーニングなどの品質管理が済んでいる4月が最も多いので、好みの柄を選びたいのであれば4月に来店すると良いでしょう。
また新作の着物が多く登場するのが8月なのもあり、この時期もたくさんの方が来店します。
成人式に近い時期に探そうとしても、人気のある色や柄はすべて予約で埋まってしまっている可能性があります。
早めに決めておいたほうが着物幅も広がり、納得できる着物と出会えるはずです。
ある程度着物が決まったら、納得できるまで何度も試着してぴったりと納得のいく一着を見つけましょう。
なかには試着枚数が限られているお店もあるので、どの程度試せるのかどうかも確認しておくと安心です。
気に入った着物があればレンタルの予約申込を行います。
ここで前撮りの日程をどうするのか、成人式の着付会場はどうするのか確認後(レンタルの場合は、大勢が一気に着付けやヘアメイクできる会場が設けられています)、成人式当日は着付けをして式場に向かいます。
成人式が終わってから着物を返却して完了になります。
レンタルの流れはそのお店によっても違いますが、大抵はこの流れになります。
レンタル店を決めるときは以下のポイントに注意してみてください。
- 成人式向けの着物の種類が豊富で試着はどのぐらいできるのか
- 最新のデザインなど流行を取り入れた着物はあるのか
- 着物をレンタルするときの価格帯やプランの内容はどうなるのか
- 着物の返却期間や汚してしまったときの対応はどうなるのか
- 返却方法は簡単なもので負担にならないか
まとめ
成人式での着物を選ぶとき、自分に合っている柄や色などのデザインはもちろんサイズ感も含め検討してみてくださいね。
一言に着物といっても種類はさまざまです。
せっかく人生に一度の成人式だからこそ、納得できる着物と出会いたいものです。
購入にもレンタルにもそれぞれにメリット・デメリットがありますので、予算面も含め検討して決めるようにしてくださいね。